5学年差の息子二人を育て、あらかた50歳の主婦ともなると、PTAだとか育成会だとか部活の保護者会といった昨今話題の集団でも、ベテランの域に達してきます。
すき好んでではなく、年齢が上がるので嫌でも経験値が高くなるというだけの理由ですが。
中学校のパトロール当番が回ってきた
先日、二男の通う中学校のPTAパトロール当番が回ってきました。
わが子の通う中学校のPTAでは、自治会の地区ごとに地域の委員を1名選出します。この委員さんが地区内の会員を指定された日数で適当に割り振って、パトロール当番表を作成し、各会員に依頼します。
基本的に下校時間帯、自分の属する小学校校区内を車で40分程度巡回するパトロールで、大体3~4人一組になるように調整(地域委員会の大元で)されています。
ガッチガチに決まりを作ると活動しにくいので、何時から始めるかとか、誰が車を出すかとか、同じ日のメンバーで都合を付け合い、巡回するコースもおおざっぱです。
メンバーの都合で19時から開始したら、中学生の下校時刻が過ぎていて、誰も見かけなかった・・なんてこともありました。
PTAや育成会さらには自治会も、時代錯誤だという意見や不要論、脱退体験などの記事や、反対に絶対必要という意見も盛り上がり、世間では議論が尽きないテーマですね。
今の私は、「パトロールのプリントが届いたな~。めんどくさいな~」とは思うものの、「そう目くじらをたてるほどのことではない」と感じられるようになりました。そういう年齢になったということでしょう。
同じ日の4人のうち、1人くらいどうしても無理なら休みで全然問題ないし、年に1回1時間もかからないくらいの拘束時間。
ちょうど夕飯作る時間だけど、1日くらい「やや手抜き」が「超手抜き」の夕飯になったところで、家族の健康が損なわれるわけではない(と思うことにする)。
同じ地域の保護者同士で、情報交換しながらお喋りするのも、中学生ともなれば久しぶりで、結構楽しかったりします。
苦痛でしかなかった頃
でも、長男が中学生だった7~8年前、主人は仕事が多忙で手伝いを期待できず(これは今も)、遠距離の実親の介護を抱え、仕事もほぼフルタイムのパート。
義両親も頼れず気持ちも体力もいっぱいいっぱいだった私は「なんでこんなことしないといけんの!」と、いちいち目くじらをたてている人間でした。
二男を学童保育に迎えに行き帰宅できるのはパトロール開始時間ギリギリ。長男が部活から帰るまで、小学校低学年の二男を一人家に置き、帰ってからドタバタと夕飯作り。
自分が運転できないので、いつも誰かに車を出してもらわなければならない後ろめたさや、ちょっと普通と違う長男を見る周りの目といった色々なものに飲み込まれて、パトロール当番と聞いただけで憂鬱になっていました。
今思えば、仕事も家事も親のことも、もう少し肩の力を抜けばよかったのだけど。
今どきならではの「大変だったこと」
今回のパトロールは、時間的にも精神的にも問題なく、「めんどくさいけど仕方ないか~」くらいだったのですが、以前では感じなかった今どきの大変さを実感しました。
それは「 同じ日のメンバーの顔も連絡先もわからない!」ということ。
高齢化が進み、同じ地区の中学生世帯は15件程度。我が子の前後2学年くらいは、小学生の頃の育成会からの長い付き合いで、大体顔見知りだし、何かの機会で顔を合わせて「そう言えば、パトロール表来たね~。」「どうする~何時からにする~?」「●●さんに連絡しとくね~」なんて感じで話はまとまっていました。
しかし、今回は「誰?」という人がちらほら。我が子は高学年になって少年野球が忙しく、育成会の行事にあまり参加できなかったので、下の学年わからないからな~と思っていたら、どうやらそのせいばかりではない様子です。
最近は育成会も入会しない人や高学年になって抜ける人が少なくありません。地域から選出するPTA役員決めの話し合いにも来ない、体育祭の地域テントたてにも来ない人たちを知りようがないのです。連絡したくても、委員さんでさえ個人情報保護で連絡先を教えてもらえないことがあります。
これでどうやって一緒にパトロールをしろと???と途方にくれるのです。
なにしろベテランの域に達しているので、それなりにあちこちつてがあり、結局自分の担当でない日にちの分まで連絡調整をする羽目になりました。無事に終わってほっとしているところです。
やはりPTAも育成会も、岐路に立たされていることは間違いないなと実感しました。
当日は部活下校時刻に合わせてパトロール開始。あまり接点のない他のメンバーのつなぎ役でいつもより多めに喋って疲れましたが、楽しそうなサッカー部の集団や、女の子と帰ってる部の後輩を発見して盛り上がったりと、楽しい時間を過ごしました。
不審者を発見したことなどありませんが、何か悪いことを企む輩にとっては、パトロールの車が度々回っている地域は居心地がいいはずがありません。
必要な、大切な活動だと感じています。
7~8年前の自分のようにいっぱいいっぱいになっている人が無理しないように、あと少しだけど、ベテランとしてほのぼの活動するように気を付けていきたいなと思っているところです。
※2018/10/19 リライトしました。