小石の眼から見た景色 あらかた50主婦のあったこと録

その辺に転がっている小石のあれこれ体験録です。

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「お下がり」の記憶

11月の割には暖かい日が続きます。本格的に寒くなる前に衣替えを済ませなければと思いつつ、ブログを読みたい!書きたい!欲望に負け続けです。

 

「お下がり」使う?使わない?

我が家は男の子2人の兄弟なので、「お下がり」は有効活用できます。

保育園時代はとにかく枚数が必要だし、なにより勿体なくて、長男が着られなくなった服は、ほとんど保管していました。

使用に耐えるものは、リュックや体操服も勿論です。

 

幼い頃は、特に疑問も持たず使っていた二男ですが、小学校3年生くらいから徐々に嫌がり始めました。

 

長男と二男は5歳以上離れているので、長期保管の間に肌触りが悪くなっていたり、デザインが古かったり、成長にも差があるので、年齢に合わない色柄だったり・・・

 

裕福ではありませんので、家計的には使ってほしいものの、私は基本的に二男の意見を尊重しました。

中学校の制服も、体操服も新調しました(体型が違い過ぎという理由も有り)。

 

お手頃価格の新しい服を着せる方針の私と、勿体ないと言う夫と、しばしば衝突はしましたが。

 

「お下がり」の記憶

 5人兄妹の末っ子の私は、子ども時代にお下がり以外の服を着た記憶なんて、ほとんどありません。

当時、家は相対的に貧乏。3食食べることはできたので、本当に苦しい生活をしている人から見れば、「そんなの貧乏じゃない!」とお叱りを受けそうですが。

 

 年に2回ほど、母の妹である叔母が、窮状を見かねて古着を送ってくれていました。いとこ達のお下がりが、段ボールいっぱいに入っています。

私には、段ボール箱が宝箱のように見えました。

 

数回しか袖を通さなかったであろう新しいTシャツ。見たこともないような服(ワンピース)。綺麗な色柄のスカートや袖の膨らんだブラウス

自分が着る姿を想像して、胸が躍ります。

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でも、まずは兄や姉のものになり、姉が着られなくなった「お下がりのお下がり」が、ようやく私の物になるのです。

 

幼い頃はそれでも嬉しかったのですが、小学校高学年になる頃には、だんだんと自分のみすぼらしさに気が付きます。

 

叔母は、一生懸命助けてくれたのです。お出かけ着やちょっとしたブランドの服などもあったと思います。いとこ達は都会に住んでいたので、デザインも色も斬新です。

 

でも、おしゃれな服であればあるほど、それらが色あせ、生地が薄くなったりすると、余計にみすぼらしいのです。

私は、まるで落ちぶれた貴族のようだと思っていました。

 

家計が苦しくお小遣いもないし、親戚からお年玉をもらえたとしても、すぐに母に「お年玉貸してくれない?」と言われます。(返ってきたことはありません。仕方ないけど。)

自分で服など買うなんてできません。

 

母は、戦時中に比べればいい暮らしだと言っていました。それを言われたら何も言えない。

でも、私が生きているのは戦時中じゃない!と本当は言いたかった。

 

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まだ使えそうな古着は、ユニクロ製品なら店舗に持参しリサイクル。その他は、生協のファイバーリサイクルセンターに送ります。

 

自分も我慢したのだから、我慢させるべき?

 

私は自分が嫌だったことを、誰かに、子どもたちに無理強いはしたくない。

これではワガママになる?

これは贅沢なのかな。

 

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