小石の眼から見た景色 あらかた50主婦のあったこと録

その辺に転がっている小石のあれこれ体験録です。

セレブなフルーツショップより「うまいリンゴ」のあるところ

若かりし頃、ご縁があって、長野のとあるリンゴ農家に、泊まり込みでお世話になったことがあります。

数週間、離れで寝泊まりさせてもらいながら、リンゴ栽培のお手伝いをさせてもらいました。 

リンゴは高級フルーツ

まあまあ暖かい地方の出身なので、リンゴと言えば、お歳暮で送られてくる高級フルーツ。

大量のもみ殻の中から発掘する、ワクワクするものなのです。

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お世話になるお宅に到着すると、軒先に大量のリンゴ、リンゴ、リンゴ・・・夢のようなリンゴ屋敷です。

目を輝かせる私に「リンゴ好きなの?いくらでも勝手に食べていいよ」と夢のようなお言葉!

もちろん、お言葉に甘えて毎食後いただきました。

「へ~そんなに美味しい?」と、その家の小学生たちに怪訝な顔をされましたが、やがて、仲良くなって、一緒にモリモリ食べました。

 

最高に「うまいリンゴ」のあるところ

丁度「つがる」という品種の収穫時期。おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に毎日リンゴ畑で作業です。

点在しているリンゴ畑(というか山)を、軽トラで回ります。

脚立を登って収穫して、降りて、木を変えて登って、降りて、登って降りて・・・

き つ い

 田舎育ちで、高校は自転車通学で、片道40分自転車こいで通った私なのに、体力に自信があったのに、半端なくきつい。

でも、おじいちゃん、おばあちゃんは、元気に作業しています。

 

ある畑では、「ふじ(品種名)」の作業。

一個一個のリンゴの実に日が当たるように、影をつくる葉を取り除きます。

脚立を登って葉を取って、降りて、木を変えて登って、降りて、登って降りて・・・

 

連日フッラフラでしたが、リンゴが大好きな私に「いくらでも勝手に食べていいよ」と、また夢のようなお言葉。

遠慮なく、畑でもぎたてかぶりつきます。

最高に う ま い ! 

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 セレブなフルーツショップより

 東京の児童相談所などの複合施設建設関係で、セレブな人たちの発言がテレビで叩かれているのを目にします。

sukusuku.tokyo-np.co.jp

色んな意見を持つこと自体は勝手だし、あまりに叩きすぎな気がするし、そもそもこんなことで反対されてまで、わざわざあそこに建てなくてもいいのにと思います。

  

 お金持ちが、個人の好みで、高級と思っている生活をするためにお金を払って、経済がまわるなら、勝手にしてくれていい。

私からすれば、セレブな高級フルーツの「高級」なお値段は、ほとんど「高級な場所代」だと思うけれど。

銀座の〇〇パーラーとかの、1個何千円もするリンゴより、山の中の、もぎたて「つがる」がうまいと思うけど、それは個人の価値観。

 

テレビで叩かれているセレブな親も、一生懸命子育てをされていると思います。

万一この記事を見ることがあったら、果樹園でもぎたて体験をさせるかもしれない。

でもね、「トイレ完備の綺麗な観光農園で」ってのとは、また違うんだと思うのです。

 

私は、ラピュタのシータの、このセリフが結構好き。

「人は土から離れては生きられないのよ」

高級な環境で子育てしたいってのも自由だけど、いつまでその「楽園」の中で生きていけるでしょう。

偉そうなこと言うけれど、人生は、何というか泥臭いものじゃないですかね。

生きていたら、どうしたって色々な人と関わることになるのに、大丈夫か?と、勝手に心配しています。

 

お世話になった長野の農家さんから、今年も、自家用のもぎたてリンゴが届きました。

リンゴの香りをかぐと、年末だな~としみじみするのです。

 

(2021年2月16日追記)
2021年4月1日に「港区子ども家庭総合支援センター(子ども家庭支援センター・児童相談所・母子生活支援施設)」として開設されるそうです。

www.city.minato.tokyo.jp