小石の眼から見た景色 あらかた50主婦のあったこと録

その辺に転がっている小石のあれこれ体験録です。

桜を見ると国語の教科書を思い出す

桜を見るならば、満開よりも八分咲きのタイミングが好きです。

「さあ、今から!」という期待に胸膨らむタイミング。

若干寒の戻りがあったので、近所の、勝手に銘木扱いしている木も、今ちょうど良い咲き具合です。

教科書大好きな子ども時代

小学生の頃から、本を読むことが好きで、活字に飢えていた私の新学期の楽しみは、教科書が配られることでした。

本格的に授業が始まる前に、だいたい読んでしまっていました。

それは、決して「予習」などではなく、新しい知識を得ることが、単に面白かったのです。

特に国語の教科書は、新しい本を買ってもらうことと同じ喜びでした。

「くじらぐも」、「スイミー」、「モチモチの木」、「ごんぎつね」、「一つの花」・・

実家には、小難しい本は沢山あったのに、絵本がほとんどなかったので、わかりやすく、絵が綺麗な教科書を、何度も読んでいました。

「やまもも」は、絵は好きでしたが、「クラムボン」が未だにわかりませんが・・・

 

中学校の教科書~大岡信「言葉の力」

教科書好きは中学校でも続き、国語の教科書は相変わらず先に全部読んでしまっていました。

その中に、 大岡信さんの「言葉の力」という文章がありました。

染織家志村ふくみさんの仕事場で、桜色に染まった糸で織った着物を見せてもらった時の話でした。

 教科書に載っていた話なので、憶えている人も多いと思いますが、美しい桜色は、桜の樹皮から生まれたもの。

しかも、桜の花が咲く直前のころの、山桜の皮から生み出されるものだったという話に、中学生の私も、筆者と同じく不思議な感覚を憶えました。

「木全体で懸命になって最上のピンクの色になろうとしている姿」という表現を目にして、桜の木に愛おしさすら感じたのでした。

筆者は、この話をベースに「言葉」について書いていたのですが、桜のことばかりが印象深く記憶に残ってしまっています。

 

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 小中学校とも、正門前は見事なソメイヨシノの並木があり、毎年美しい姿を眺めることができました。

 でも、この教科書の文章にあるのは、きっと山の野生の桜なのだろうなと、中学生の頃から思っていました。

 

これから、殺風景だった山のあちこちに新緑が芽吹き、柔らかそうな黄緑が顔を出している中に、ところどころ濃いピンク色が見えるようになります。

花が咲くと白く見えるので、恐らく枝と新芽。

「さあ、今から!」と、木全体で咲こうとしている姿に思えて、嬉しくなる季節です。

 

今週のお題「桜」

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