小石の眼から見た景色 あらかた50主婦のあったこと録

その辺に転がっている小石のあれこれ体験録です。

「おいしい」の音読(?)効果

せめて夕飯は家族そろって食べたいと思っているけれど、夫は残業と「お付き合い」が多い。

加えて今春から高校生となった二男も、部活や「お付き合い(友達とお喋りしたり買い食いしたり(-_-;)」で、なかなか帰って来ない。

母はお菓子で小腹を満たしながら(こんなんだから夕飯小食になるんだわ)、意地でも待つ。

お昼も一人で黙って食べて、味気なかったのだから、夕飯くらい「おいしいね」って言いながら食べたい。

 

たまに3人そろっている時も、男二人は黙々と食べようとする。夫など、眉間にシワまでこさえることがある。

作った者としてはヒヤヒヤで(もしかして、まずかった? あの調味料はやめといた方がよかったか?)など、頭フル回転で原因を探るのだけど、単に一生懸命食べているだけだったりする。

「ねぇ、おいしいの? おいしいんなら『おいしい』は?

「あっ おいしい!おいしいよ」

特段凝っているわけでも、上手なわけでもない料理だけど、半ば強引に「おいしい」を引っ張り出す。

「今日の献立の野菜について」や、「お肉柔らかくする工夫してみた」とか、「味付け変えてみた」とか喋っていると、私だけ置いてけぼりをくってしまいそうになり、後半はダッシュで食べる。できれば「ごちそうさま」も一緒がいいな、と思うから。

 

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※イラスト描く余裕なくて、使いまわしです。(-_-;)

 

前々職よりさらに前(転職が多いなぁ)、介護に関わる仕事をしていた。

トップが意欲的な人で、話題となっていた「学習療法」も取り入れようとしていた。

簡単な「読み・書き・計算」を、デイサービスやグループホームを利用する高齢者に取り組んでもらい、脳の活性化を図る。 

当時、導入にあたっての勉強会に参加でき、何かと驚くことばかりだった。

www.kumon-lt.co.jp

勉強会の中で、「なるほどな~」と妙に納得したのが「音読」について。

「音読」では、黙読よりも、脳の中で多くの作業が行われる。

文字を読み取る(視覚)

→文字の意味を理解する

→理解した文を声に出す

→声を音として聞く(聴覚)

→聞いた音を文として理解する

前頭前野を中心として、脳全体が利用され、脳が活性化される。のだそうだ。

介護と学習療法の専門的なことについてはここでは触れない(そんな知識ないので)けれど、「あぁだから宿題に『音読』ってあるんだな~」などと、思いながら聞いていた。

 

 

「おいしい」って言って食べるのも「音読効果」よね。と、半ば本気で思っている。

料理を見て、食する(視覚・味覚)

→食材や味を理解する(できれば工夫にも気付いてね)

→理解した味や満足度を声に出す(「あ~おいしい♡」)

→声を音として聞く(聴覚)

→聞いた音を「幸せ」として理解する

前頭前野を中心として、脳全体が利用され、脳が活性化される。しかも幸せな方に。

 

「あーこれおいしいね~。」「あ~幸せ~」なんて口にして、耳で聞いてるうちに、「自分って結構幸せだな~」と思えてくるんじゃないかな。ささやかだけど。

一人でも音読はできるけれど、できれば誰かと「おいしいね」って言って食べたい。

作った人のモチベーションにもなるしさぁ、よほどマズくない限り「おいしい」って言ってほしいのよね~。というだけじゃなく。

 

  ほんさき