繊細とか敏感とは縁のない、田舎育ちの野生児だと自負していたのです。
はかなげなクララに憧れる、アルプスのペーターのように、
踏まれても起き上がる雑草のように、私は逞しいタイプなのです。
そんな私が、どういう訳か「香り」、
それも「特定の香り」に反応してしまうようなのです。
幼い頃から嗅いできた様々な故郷の香り
クチナシやキンモクセイの濃厚な香り、
スイセンやウメの微かな芳香
田植えの頃の田んぼの匂い、稲刈りの匂い
雨の降りだす時の土の湿り気の匂い
海の潮の匂い、川の真水や苔の匂い
堆肥の匂い、家畜の匂い、汗臭い部室の匂い
たき火の煙、蚊取り線香、
干した布団のお日様の匂い
たくさんの香りに囲まれて育ち、一般的に「臭い」と言われる香り(牧場とか・・)を嗅いでも平気。
それなのに、近年流行っている「良い香り」と言われる香りが、臭くて仕方がないのです。
「臭いな~」と思うだけならともかく、
頭痛やらめまいやら吐き気やらに襲われて結構困る。
まるでタバコの煙を嗅がされているような、
「身の危険を感じる香り」と感じてしまうのです。
そう言えば、子どもの頃、母に連れられてデパートに行った時、
1階の「お化粧品コーナー」の匂いが辛くて、思わず息を止めて駆け抜けたのでした。
どうやら、私は「人工的な香り」に過敏なよう。
夫はあまり感じないと言うし、強烈な香水の患者さんに辟易していた時も、
同僚は「汗臭い方が嫌かも・・」と言うし。
でもさ、汗の匂いはちょっとしょうがないし、私もホルモンの調子悪い時変な汗出るし、その時は変なニオイだけど、
拭き取ったり、無香料のクリームで抑えたり、汗脇パットでなんとかできるやん(;'∀')
わざわざあの臭い強烈な「良い香り」とか、つけんでいいやん( ノД`)シクシク…
しかもシャンプーと整髪料と柔軟剤と制汗剤に香水などなど色々混ざって、
もはやローズなのかリラックスなのか
ブーケなのかゴージャスなのか訳わかんないよ(つд⊂)エーン
近年、世間は「香り文明」が発展して、あれもこれも人工的な「良い香り」がついています。
自分が使う分は、無香料や微香を選ぶなどで対処できるけど、
逃げられない時は結構辛い思いをするのです。
混んだ電車やエレベーターで遭遇する女性のつけた強めの「良い香り」
乗せていただいた車の芳香剤の「良い香り」
給食当番のエプロンについたどこかの家庭の柔軟剤の「良い香り」
お年頃の高校生がプシュプシュする制汗剤の「良い香り」
(二男よ、もうホント、やめてくれん?)
トイレの芳香剤も、ジッパー袋に入れて使い、ようやくそろそろなくなってきたところ。
決して「繊細」でも「敏感」でもない、ガサツで適当でめんどくさがりのアラフィフなんですけどね。
そう言えば、大きな音も苦手。それは、急だと嫌なだけで、ただの「ビックリさん」。
いやいや、人混みやザワザワも苦手か・・。
風のざわざわや、波の音なんていくらでも平気なんだけどな。
単に、いまだに文明に馴染めてないってことかしら?
「田舎育ちの野生児(婆)」って自負、合ってるわ。
ほんさき
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