小石の眼から見た景色 あらかた50主婦のあったこと録

その辺に転がっている小石のあれこれ体験録です。

「フリーランス」が向かなかった~待機時間が辛い私には向かないかもしれない

フリーランスだったことがある。ほんの1年とちょっとの間。

カタカナで何だかカッコイイ響きだけど、あの時期はきつかった。

 

「特別な資格がなくても、慣れればできるから、手伝ってくれない?」

フリーランスの先輩から誘っていただいたのは、ちょうどその時の仕事の雇用期間が終了するタイミング。

最初から数年で絶対に雇用期限が切れるとわかって始めた仕事だったけれど、サボってる人も頑張ってる人も関係なく雇用期限が来る虚しさを感じていた頃。

誘ってもらえた嬉しさもあり、子育てや親の介護や諸々で忙しく、「好きな時間に働ける」のも魅力的に思えた。

経験を積めば、より効率的に作業できるようになり、時給換算すると上がっていくと思ったし、ずっと働けると思って飛び込んだ。

 

 

実際は、フリーランスの先輩の下請け作業。

仕事を回してもらえなければ、働こうにも働けない立場。

「その納期ちょっと無茶じゃない?」と思っても、「断ったら次がないよなことをにおわせられて断れない。

もちろん、先輩はその上の依頼者から同じように無茶振りされているのだけれど。

 

誘われた時のうたい文句「自分のペースで仕事ができる」「自宅で仕事できる」はどこ行った??

 

作業が全くなく無収入の週があるかと思えば、「20時間作業が必要。納品〆48時間後」なんて依頼が、急に、おまけに立て続けに入ることもあって、予定が全く立てられない。

ただ、例えばその計20時間を48時間のうちどこにあてるかは確かにフリーだ。

「40時間作業を納品〆1週間後」 なんて依頼をイメージしていたけれど、そんなものは一度もなかった。

 

納品後も、予定変更による修正依頼が容赦なく入る。修正は納期なんてなく「すぐに」。

授業参観に行ったはいいけど、ずっと電話対応していたこともあった。

不明な点を質問して、回答待ちで1日棒に振り、翌日回答が届いたかと思えば、「即作業して提出して!」なんてこともあった。

 

 

ところで、私は「待機時間」が非常に苦手な性格。

「待機」しているからには、「出動」がかかればすぐに対応しなければならない気がするので、のんびりできない。

「ちょっと待機しといて」なんて言われると、違うことに手を付けて中途半端になるといけないし、すぐに動けなくなってしまいそうで、ただ準備してひたすら待ってしまう。

結果的に半日何もなかったとして、私にとっては何も手につかず、ひたすら待ち、拘束された気分の半日。

相手に「半日ゆっくり休めたでしょ?」なんて言われると、「休めてないです!!」と言いたくなる。

 

「2時間くらい後に回答するから、それから始めてね」なら別に大丈夫なのだ。2時間何かできることをアレコレできる。

ちょこっと仮眠でも、草取りでも、夕食の準備でも。

でも、返事が10分後なのか1時間後なのかわからず、結局2時間何も手をつけられなかった時には、結構ストレスになる。

 

 

待機時間にスッパリ休めて、切り替えられる人ならいいのかもしれない。他の人はできるのかもしれない。

けれど、私は待機時間に自分で勝手に拘束されてしまう。そして、その時間は無給。

気持ちはずっと拘束されているのに収入がないように感じて、不安定で、1年ちょっとで根を上げてしまった。

 

 

フリーランスで思うように働くためには、強い態度で交渉できるほど、自分にしっかりとした能力や技術、ウリがなければならない厳しい世界だと痛感した。 

私の飛び込んだ仕事は「特別な資格がなくても、慣れればできる」=誰でもできる仕事ってこと。

誰でもできるなら「正確でスピーディー」は勿論のこと、いつでも何時でも修正に対応して、無茶な納期もOKできるような人を結局は求められる仕事だったということ。

私が、フリーランスで食べていく覚悟がないまま、時間の自由だけを求めて始めてしまったのが失敗の最大の原因だったのだ。

 

シフトを組んで、仕事の時間に仕事に集中できる、雇用される形態の何と安心できることか。

「時給が安いよね~」なんて仲間と愚痴を言ってはみても、雇用主がいてくれて、運営する重圧を請け負ってくれているからこそ安心して働けるんだよな~と本音のところでは感謝している。

  

ほんさき

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