小石の眼から見た景色 あらかた50主婦のあったこと録

その辺に転がっている小石のあれこれ体験録です。

※ 当ブログではアフィリエイト広告を利用しています ※ 

「みなさ~ん!」と呼んでいても自分は呼ばれていない~発達凸凹長男の「自分の世界」

身体的な発達は実年齢並み。知能は実年齢と比べ発達し(凸)、逆に社会性の発達はかなり遅れている(凹)。 

3歳児健診後、発達相談にて簡単なテストや医師の診察を受けた結果、長男の発達は「かなり凸凹が見られる」状態だとわかった。 

www.honsaki.com

 

振り返ると、思い当たることは少なからずあった。

興味のある車の車種や色などいくらでも覚えるのに、2歳前まで、なかなかオムツが外れない。

小学生低学年向きの本を好んで聞きたがり(読むのは私)、繰り返すうちに覚えてしまうのに、お友達には興味がなくて名前が出てこない。

賢い子のような気がする反面、年齢の割にできないことも多い。

 当時は、まだハッキリとした診断は下されず、「発達障害疑い」として半年ごとに診察を受け、経過を観察することになった。

 

ショックはもちろんあったけれど、「発達凸凹」とわかり、「自分の育て方だけではなかった」と、私の気持ちは少し落ち着いた。

 

「それならば、どう接していこうか」と、保育園の先生と話している中で、どうやら長男は、耳からの指示(音の指示)の理解が難しく、口頭で伝えても内容が頭に入りにくいのでは?という意見で一致した。

「これはダメだよ」と口で言うだけでなく、手で大きく✖を作って見せる。

今日の予定を口で伝えるだけでなく、絵や文字で見せる。

視覚にも訴える工夫を、園と家で統一して、長男と接する日々だった。

 

先生方の粘り強い関わりと、本人の(ゆっくりだけど)成長で、トラブルは少しずつ減っていったけれど、長男の凸凹具合やこだわりに変化があるわけでもない。

保育参観で「親子で一緒に〇〇を作りましょう!」なんて時も、楽しそうにしている周りの親子を遠目に見ながら、廊下でひっくり返っている長男をなだめたり叱ったり。

運動会、発表会と、行事のたんびに嫌でも他の親子の笑顔が目に入り、比べたらいけないとわかっていても泣きたくなった。

  

f:id:honsaki:20190919141853p:plain

 

長男の誕生月のお誕生会の日。仕事を休んで誕生会にかけつけた。

先生が、教室でお話を始める。

「みなさ~ん!今日はお誕生会です。この後、ホールに行きます。・・・」

今日は主役の一人なのだけど、ちっとも聞いていない長男。

「みなさ~ん!ちゅうもーく!」も知らんぷりしている。

 

何とか無事にお誕生会は乗り切ったけれど、あまりに聞いちゃいない長男について、担任の先生に相談していたら、先生からなるほどな発言が。

「『みなさ~ん!』と言われても、『みなさん』に話しかけているのであって、長男くんは自分のこととは思っていないのかも?」

 

あぁ、そうかもしれない。

長男にしてみれば、「『みんな』は呼ばれているけど、自分は呼ばれてない。」

「みんな」の中に、自分は入っていないんだ。多分。

自分が入っていない「『みんな』の世界」と、「自分の世界」があって、見えない境界があるのかもしれない。

ちっとも指示の通らない理由の一つは、これかもしれない。

 

「保育園で『〇〇組のみなさ~ん!』って先生が呼ぶ時は、『みなさん』の中にあなたも入ってるんだよ」

伝えるべきことが、また一つはっきりした気がした。

 

★★★ おことわり ★★★

発達凸凹・グレーゾーンの特性やその程度は、非常に個人差があります。ここで書いていることは、あくまでも私の息子の事例にすぎないという点を、ご理解くださいますようお願いいたします。 

★★★  ★★★  ★★★ 

ほんさき 

 にほんブログ村に参加しています。

にほんブログ村 子育てブログ 発達障がい児育児へ
にほんブログ村

★こんな記事も書いています★  www.honsaki.com 

www.honsaki.com 

www.honsaki.com