小石の眼から見た景色 あらかた50主婦のあったこと録

その辺に転がっている小石のあれこれ体験録です。

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発達凸凹長男に「優しさ」をどう伝える?~縦割りクラスの身近な『お手本』

発達凸凹長男(現在大学生)には、抽象的な表現が伝わりにくい。いや、多分伝わっていない。

わかっているのに、ついつい言ってしまい、伝わらなくてイラッとする。これは私の言い方が悪いのだけど。

お風呂掃除を簡単にサッとやってほしくて「ざぁーっと、ぱぁーっと洗ってきて!」と言ってしまい、

じっくりゴシゴシしているのを見て「だから『ざぁーっと』でいいんだってば~」と勝手にモヤモヤしてしまう。

そんでもって「モヤモヤする」って言っても、多分伝えたい思いは伝わっていない。

「モヤモヤ」ってどんな感情?と聞かれても、こっちだって上手く答えられないけれど。

お友達には「優しく」してほしい 

保育園2~3歳児クラスの頃、担任の先生から「同じクラスのお友達(Oくん)に意地悪をするのです。」とお話があって、私は大いに悩んだ。

少し体が弱く病気がちで、少し小さいOくん。

長男は、Oくんが何もしていないのに叩いたり、オモチャを投げたりすると言うのだ。

独り遊びの長男が、わざわざ意地悪するなんて??とは思ったけれど、自分より、小さくて弱い相手には、特に優しくしてほしい。ましてや叩くなんて、なんてこと!

 

家で「自分より小さい相手に優しく」と伝えようにも、具体的に長男より小さい相手がいないうえに、長男が興味を示すのはミニカーや電車ばかり。

「小さな『チョロQ』に、ダンプカーが意地悪しないで優しくね」なんておままごとしても、どうも伝わらない。

「お友達には優しくしようね」と口を酸っぱくして言うけれど、園での様子はあまり変化がない。

「『お友達に優しく』って言っているのですが・・・」と先生に伝えると、「『優しく』って言葉はわからないかもしれないですよね」と言われて、「あぁそうだな」と納得した。

 

結局Oくんへの意地悪は、長男の嫉妬のようだった。

長男は担任の先生が大好きで、先生がお休みの日は登園拒否が強くて困るほど。そして、私が見る限り、先生は調子の悪いことの多いOくんをよく抱っこされていた。

担任の先生と話し合っている時に伝えてみたところ、先生はびっくりされていた。

「私、長男くんに嫌われているのかと思っていました。」と。

その後、Oくんへの意地悪はなくなっていったけれど、「優しく」をどう伝えるのかは課題のままだった。 

身近な『お手本』の力

お世話になった保育園では、年少さん(3~4歳児)と年中さん(4~5歳児)の2学年は、入り混じった「縦割り」クラスだった。

年少さんになった長男は、赤ちゃんクラスの時より、随分落ち着いてきていた。

これは、あれこれお世話を焼いてくれる、同じクラスの年中さんのおかげが大きかった。 

長男は、車に対するこだわりが強かったり、特定のオモチャが好きだったりしたけれど、ワガママも受け入れてくれたし、邪魔したり意地悪もしないでいてくれる。

長男は、思わず人を心配にさせるドンくささだったのか、何故かいつも気にかけてくれる特定の「お兄ちゃん(Yくん)」もでき、

あまり人に興味を示さない長男も、忙しい先生方とは一味違う安心感を抱く相手だったのか、不思議とYくんに懐いていた。 

今まで、ハラハラしっぱなしだった発表会も、Yくんたちにリードされて、初めて役をこなし笑顔を見せていて、見ていて感激だった。

 

言葉では伝わらない「優しく」も、「あの時、Yくんがこうしてくれたよね。」と、具体的に伝えられることが増えた。

あまり周りに興味を示さず、人との関わりに関するあれこれを「自然に身に着ける」ことは難しかったのだけど、

いつも自分に関わってくれる、1歳差の身近な『お手本』の力はとても大きかった。

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「優しさ」ってなんだろう 

 ところで、「優しさ」が何なのか?なんて、私もいまだにわからない。

 「優しくしてね」ってだけで伝わってくれないと、「優しさってなに?」と聞かれてしまったら、具体的に説明なんてできなくて困ってしまう。

 

やがて二男が産まれ、「赤ちゃんに優しくしてね」と言っていたら、大好きなプラレールの新幹線を見せようとして、顔に落として大泣きさせていた。

(「オレの鼻が低いのはそのせいだ!」と二男に言われそうなので、内緒だけれど。)

「優しい」気持ちは嬉しいんだけど、赤ちゃんには「そぉ~っとソフトに」の「優しい」なんだよと伝え直した。 

 

凸凹した長男は、抽象的な表現では伝わりにくいけれど、伝わっているつもりになっている自分たちも、実はちゃんと理解できていないのかもしれない。

ニュアンスをわかったふりしているけれど、実は誤解し合っているかもしれない。

 

少なくとも、記事冒頭の場合、「ざぁーっと、ぱぁーっと・・・」なんて、わざわざ伝わりにくい言い方をしてイライラするのではなく、

「軽く水で流してきて」とわかりやすく伝えて、優しい笑顔で「ありがとう」って言えばよかったのだと反省している。

  

★★★ おことわり ★★★

発達凸凹・グレーゾーンの特性やその程度は、非常に個人差があります。ここで書いていることは、あくまでも私の息子の事例にすぎないという点を、ご理解くださいますようお願いいたします。 

★★★  ★★★  ★★★ 

ほんさき 

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