小石の眼から見た景色 あらかた50主婦のあったこと録

その辺に転がっている小石のあれこれ体験録です。

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だけど叩いちゃダメなんだよ~ケンカの原因はお弁当のピーマン

発達凸凹でグレーゾーンと診断された長男(大学生)が、保育園の年中さん(5歳)だった頃のこと。  

ピーマンが嫌いじゃなかった息子たち 

子どもの嫌いな野菜の代名詞のようなピーマンですが、我が家の息子たちは、幼い頃から何故か平気。

特別に何か工夫したわけでも、とびきりの採れたてピーマンを食べさせていた訳でもなく、たまたま嫌ではなかったようでした。

保育園では、絵本を読んだり、劇に取り入れたりと、工夫してくださっていましたが、息子たちは「どうしてみんなピーマンが嫌いなのかな~?」と不思議そう。

長男は、発表会の劇でピーマンマン役だったこともあり(たくさんのピーマンマンの一人)、むしろ好んで食べる野菜の一つでした。 

↓劇の原作はこの絵本↓

一番の仲良しを叩いてしまった

年中さんになり、あまり人に興味を示していなかった長男にも、いつも一緒に遊ぶ「仲良し」の同級生(Yくん)ができました。

どういう訳か気の合う様子で、どちらかのお迎えが早いと、お互いに「もっと一緒に遊びたい!!」と苦情が出るほど。

同じ年の仲良しができるなんて、夢みたいだと私は思っていたのです。大げさに聞こえるけれど。

 

そんなある日、お迎えに行くと先生からちょっとショックなお話が。

「今日のお昼ご飯の時、ケンカになって、長男くんがYくんを叩いてしまいました。」

幸い怪我はなかったけれど、まあまあ強く叩いた様子。

丁度お会いしたYくんのお母さんに謝罪して、お母さんは気持ちよく笑って許してくださったけれど、

いつも一緒のYくんとは離れて、久々にポツンとしている長男。

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原因はお弁当のピーマン!? 

しょんぼりなのか、怒っているままなのか、よくわからない無言の長男と、てくてく歩く帰り道、私の胸の中は、ガッカリとやっぱりとショックでいっぱい。

やっと仲良しができたと思ったのに。Yくんに嫌われちゃうよな。

やっぱり、誰かと仲良くなんてできないんだな。

叩いちゃダメって何度言ってもわからなくて、こんなんで小学校行けるんだろうか。どうしよう。

 

「あぁ、でも、そう言えば、どうしてケンカになったのか聞いていないな。」としばらくしてようやく思い出し、ブスッとしている長男に尋ねてみると、

「Yくんが『お弁当にピーマンが入ってる!』って言った・・・」

 「・・・?」

その日は、月に1回のお弁当の日。子どもたちはちょっとウキウキで、親はちょっと忙しいな~と思う日。

確かに、ピーマン好きだから今日のお弁当に入れたけど・・・?

「Yくんが『うぇ~長男くんのお弁当、ピーマン入ってるー!マズそうー!マズそうーー!』って。」

あらら、Yくんはピーマンが大嫌いらしい。そして仲良しの二人で一緒にお弁当食べてたから、長男のピーマンが見えたのね。

「お母さんが、がんばって作ってくれたお弁当なのに、『マズそう』って・・・」

 

だけど叩いちゃダメなんだよ

長男が、私が作ったお弁当の悪口を言われたと言って怒っている!

人の気持ちを汲むこと、相手の立場にたって考えることが苦手で、その部分が凹の長男が、私のがんばりを感じている?(確かにバタバタしているからね(;'∀'))

しょんぼり歩いていたのに、思わず「嬉しい気持ち」になりそうになりました。

 

そう、相手が嫌がることを言ったり、したりしたら、自分が痛い思いをすることがあるんだって、学ばなきゃいけないこともあるわよ。

それも、ある意味正しいと、胸の中に染みついていて、「そりゃ、Yくんが悪いよね。よくやった。」なんて、思わず言いたくもなりました。

 

けれど、かばいたい気持ちを抑えて、「悪口言う方だって『言葉の暴力』じゃん!」って気持ちも置いといて、長男に話さなければ。

「だけど叩いちゃダメなんだよ。

お母さんの作ったお弁当の悪口言われて、怒ってくれたの嬉しいけど、だからって叩いてはダメ。」

 

それは、「自分が『どうしても許せない』と思った時には、暴力に訴えてもいいのだ」と、憶えてしまってはならないと思っていたから。

自分が襲われて、命の危険がある時だけは別だけれど。

自分がとてもとても大切にしているモノ、コト傷つけられた時、許しがたいなら少々の暴力に訴えてもいいような気持ちにもなるのだけれど、

例えば、そのモノが何の変哲もないように見える小石だったり、

いつもと全く同じルートで帰るというコトだったり、 

他の人が聞いたら「ちっとも悪口ではない言葉」を誤解して傷つけられ、

または、ただ、大切な小石を少し動かすという傷つけられ方で、

それで誰かを殴ったら、それは常人からは理解できない不可解な暴力になってしまう。 

 

「 叩くのではなく、『そんなこと言われたら嫌だ』と言葉で伝えたらどうかな?」

「やめてくれなかったら、一緒に食べずに離れたらどうかな?」

「でも、Yくんと一緒に食べたい。」 

 

一緒にいたら楽しいなって思える仲良しができて、お弁当のことをかばってくれて、

「凸凹の長男を何とかしなきゃ」と力が入ってばかりいたのだけれど、ちょっと嬉しくもあり、鼻の奥がツンとした帰り道でした。

 

★★★ おことわり ★★★

発達凸凹・グレーゾーンの特性やその程度は、非常に個人差があります。ここで書いていることは、あくまでも私の息子の事例にすぎないという点を、ご理解くださいますようお願いいたします。 

★★★  ★★★  ★★★ 

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