同じ親から産まれ、同じような環境で育ったハズなのに、兄弟とはこうも違うものか。
外見は割と似ている5歳違いの我が家の息子たち。
しかし。性格、食の好み、社交性、オシャレ感覚・・・何もかも、むしろ正反対ではないだろうか??
似ているところと言えば、好きな女優さんが「ガッキー(新垣結衣)」ってことくらいかも。
そんな二人が、それぞれ小学校入学を控えた頃、親が焦ったコトも、大違いだった。
発達凸凹長男の場合
長男に、家庭でわざわざ文字を教えたり、練習させたことはなかった。
日々の絵本の読み聞かせなどで、いつの間にか、カタカナもそれこそ「自然に覚えた」から。
通っていた保育園も「のびのび保育」だったので、就学前の準備と言えば、
「お昼寝しない」ことと、登下校に備えて「沢山遊んで沢山歩く」ことくらい。
私は「就学前の準備って、特別必要ないんだな~」なんて思っていた。
卒園が近づき、保護者会では、子ども達の書いた担任の先生へのお手紙と、先生の似顔絵をアルバムに入れてプレゼントすることになっていた。
「あぁ、簡単でよかった~」と私は思っていたのだ。長男はひらがなを書くこともできるし、絵も得意だ。
長男の描いた絵を見るまでは。
親バカ全開だけれど、長男は絵を描くことが得意だった。
大好きな電車や車をカラフルにパワフルに描いていたし、クワガタムシなんて、足の細かい毛まで忠実にリアルに描く。こんな風に(ホントはもっと上手)↓↓↓
「長男くんは、本当に絵が得意ですね~」と、先生にもよく褒めていただいていた。
そんな長男が描いた先生(女性2人)の似顔絵は、こんな感じ。↓↓↓
「普段絵の上手な長男の似顔絵がコレでは、不真面目に描いたって思われそう。」
そんな気持ちが頭をよぎる。
そして、私は、非常に良くない(最悪の)対応をしてしまったのだ。
「はぁ?なにふざけて描いてんの!?
お世話になった先生へのお礼のプレゼントだよっ!真面目に描きなさいっ(怒)。」
しかし、何度描きなおしても、変化がない。
涙目になっている長男の様子からして、とてもふざけて描いているとは思えない。
あんなリアルな、カラフルで躍動感のある車や昆虫は描けるのに、人の顔を描けないことに愕然とした。
我が家一の社交家二男の場合
保育園の頃から、実に社交的だった二男。
保育園へ「みんなと遊ぶため」に通っていた。(現在、高校へも「友達に会いに」通っている節がある(-_-;))
行き渋りどころか、熱があっても「休みたくない!!」と泣くほど保育園大好き。
ひたすら外で遊び、身体を動かしていた。
長男の時に全く苦労しなかったので、就学前のお勉強なんてわざわざ取り組んでいなかった。
長男同様、絵本の読み聞かせもしていたし、文字なんて自然に覚えるのかと思っていた。
これまた卒園準備で、文集に作文を書くことになり、まだ書けない字がたくさんあることに気付いてビックリ!
慌てて親子で練習した。
ちなみに、卒園記念で二男が描いた自分の似顔絵は、こんな感じ↓↓↓
とても楽しそう。そして、これが彼のいつもレベルだったので、「よく描けたね~」と褒められた。
例えば「きゅうきゅうしゃのぴぽくん」
息子たちの大好きな絵本の一つが「きゅうきゅうしゃのぴぽくん」 だった。
少し長いお話だけど、特に車好きの長男は、いつも読んでほしいと、この本を持ってきた。
長男は、絵本のストーリーを暗記してしまうのに、ぴぽくんが皆に「うるさい」と言われて「音がしょんぼり」になるのはなぜなのか、今一つわからなかった。
長男は、文字を追い、ストーリーを追い、物語を記憶した。
二男は、字は読めなかったけれど、ぴぽくんに同情し、悔し涙を流したり、喜んだりして楽しんでいた。
二男は、物語に入り込み、主人公に共感し、心を動かした。
5年経ち、二男の様子を見ながら「あぁ、長男が凸凹しているのは、こういったところなんだ」と改めて突き付けられる。
そんな日々だった。
必要なフォローは人による
息子たちを見て、しみじみ思うことは、必要なフォローは「人によって違う」ということ。
以前、細かく具体的に長男に対して指示を出していたことについて記事を書いた。
紹介した本は、一見子どもたちをルールに縛り付け、自発性を損なうようにも読めるけれど、
それは、いわば二男の就学前の「ひらがな練習」みたいなものだと、私は思う。
例えば、「これは『あ』という文字だよ」と教えるのと、
「こんな顔の時は『悲しい気持ち』なんだよ」と教えること。
後者は「自然と身に付くでしょう」と思われがちだ。
「そんなことを教えるの?」と思う人もいるだろう。
「そう思え!」と、感情を支配しているかのように受け取って、あからさまに嫌悪感を示す人もいる。
でも、「足りないものを補う」「必要なものを身に付ける」という点では、
文字を練習することも、他者の理解を練習することも、どちらも大切な教育であり、困っていればフォローが必要だと私は思う。
目が見えないなら、見える度数のメガネをさがすように、
感情が読めないなら「読み方の基本」を教え、メガネ代わりにする。
人の困り度によって対応を変えなければ。困っている部分が違うのだから。
長男の方が、今までずっと学業の成績は良い。
二男の方が、今までずっと人付き合いが良い。
どちらが優れているとかではない。
ただ、二人とも私たちの息子だけれど、二人は「違う」というだけ。
親がしてあげられることは年々変化する。そして、いつか何もしてあげられなくなる。
だから、親が手を出せるうちに、必要なフォローをして、手を離さなければと今でも思う。
そして、息子二人ともあまりに違い過ぎていつも戸惑うけれど、私は二人とも大好きだ。
★★★ おことわり ★★★
発達凸凹・グレーゾーンの特性やその程度は、非常に個人差があります。ここで書いていることは、あくまでも私の息子の事例にすぎないという点を、ご理解くださいますようお願いいたします。
★★★ ★★★ ★★★
ほんさき
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