小石の眼から見た景色 あらかた50主婦のあったこと録

その辺に転がっている小石のあれこれ体験録です。

とあるブログに救われた~発達凸凹長男の受け入れ方に気付かされた

発達凸凹の長男(現大学生)の小学校生活は、トラブルが多かった。

いじられてふさぎ込んでいる時もあれば、逆に「意地悪をした」と学校から連絡があることもあった。
その度に、相手に謝罪の電話をかけ、長男に注意する。

そんな日々のなかで、私はどんどん自信を無くし、疲弊していった。
午後6時頃になると、電話がなるのではないかと、ビクビクするようになった。

情報を探して試行錯誤する 

全面的に協力してくださった保育園とは違い、小学校(当時)は1人の生徒に、そこまで関われないし、担任の先生によって認識は様々。
担任によって大きく左右され、何にも問題のない年と、度々学校から電話がかかってくる年が交互に訪れた。

私は、書店などで、発達障害関連(当時は、アスペルガー症候群や、高機能自閉症など)の本を探しては、
長男とどう接すればいいのか、1人で試行錯誤していた。

職場の上司の紹介で、「アスペルガー症候群の子ども対象の支援事業所」と謳う民間の事業所の無料相談にも連れて行ったけれど、
「傾向はあるけれど、明るく素直に育っていらっしゃいますね~」と言っていただいただけだった。

そこに通うには、電車とバスで片道2時間半かかるうえ、入会が30万円、月に10万円弱と言われて断念した。

 そして、長男が小学校高学年になった頃、ようやく家でインターネット検索できる環境になり、
子どもたちを寝かせた後、「アスペルガー症候群」「高機能自閉症」などと検索した。

情報を得る世界はぐっと広がった。 

パソコンの前で一人泣く 

夜な夜なネットで検索していると、似たような子を持つ保護者の声を見つけ、親近感を覚えたり、ほっとしたり。

今より格段に情報量は少なかったけれど、1人で悶々としている時とは大違いだった。

けれど、情報は心地よいものだけではない。

ニュースや新聞で目にして心を痛めていた事件報道が、「アスペルガー症候群」「高機能自閉症」といったキーワードとともに上がってくる。

例えば、2003年(平成15年)の「長崎男児誘拐殺人事件」
4歳の男児を連れ出し、屋上から突き落とし死亡させた犯人は、中学1年生の少年。
そして、その中学生は後に「アスペルガー症候群」と診断された。
(家庭裁判所は「アスペルガー症候群は事件に影響したが、理由ではない」としている。)

以前の発達相談の時、M先生は、「アスペルガー症候群の疑いもある」と言わなかっただろうか?

いくら「事件の理由ではない」とされていても、私は本音を言うと恐怖に苛まれた。

この子は、異常な犯罪者になってしまうのだろうか?
親がいくら頑張っても、その障害がある者は、こんな犯罪を引き起こすのだろうか?
何をどうしたらいいというのだろう。どう育てたらいいのだろう?

ネット記事を読んでは、ただひたすら追い詰められた。

自分にできるのか?
できなかったら、他人を殺める前に、自分が手にかけて一緒に死ななければならない。

そんなことまで思っては、今の寝顔を思い浮かべ、パソコンの前で一人で泣くような異常な精神状態になる時もあった。

とあるブログに救われた

そんな頃、いつものように、夜一人で検索している時、とあるブログに出会った。

「地球人なりきりスーツ」(発達障害関連は、テーマ『火星人のこと』)↓

ameblo.jp

(私が一方的に拝見しているだけなので、交流はないのですが)

当時は、ブログ内に4コマ漫画が掲載されていて、共感できること、気づかされることがわかりやすく楽しめた。

書籍になっています↓↓

当時の私は、このブログを読み進むうち、視界が広がるような、もやが晴れるような気がした。

様々な専門家の書籍には、「凸凹した本人の『ありのまま』を受け入れて」とあるけれど、
「ありのまま」では、学校には馴染めない。ひいては社会に馴染めない気がする。

受け入れたいけれど、「馴染めないままでは生きていけないんじゃないか?」と思うから、必死で「なんとかしよう」としていた。

でも、凸凹した長男は、ブログの言葉を借りれば「火星人」なのだ。

そして、火星人だけど、地球で平和に生きるため「地球人」になりきるための「地球人なりきりスーツ」を着て生きればいいのだ。

ありのままの「火星人」であることを認めつつ、地球で生きるための術を「スーツを着る」ことを教えるのだ。

「『火星人』のままでいい。『火星人=悪』ではない。『地球人』にならなくていい。なれない自分を卑下しなくていい。
だけど、ここは地球だから、生きていくために『スーツ』を着るんだよ。」と。 

 

大げさかもしれないけれど、当時の私にとっては、その考え方が救いとなった。

長男も大学生になったけれど、1人暮らしや、大学生活や、就職についてなどなど、都度都度「なりきりスーツ」のバージョンアップについて話し合っている。 

いずれ、自分でバージョンアップすることも学んでいければ、一安心かもなと思っている。

★★★ おことわり ★★★

発達凸凹・グレーゾーンの特性やその程度は、非常に個人差があります。ここで書いていることは、あくまでも私の息子の事例にすぎないという点を、ご理解くださいますようお願いいたします。 

★★★  ★★★  ★★★ 

ほんさき 

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