「念のため、MRI検査しましょう。予約入れますね。」
そう言われて青くなった私を見て、女医さんは「まあ、念のためですから。」と優しくほほ笑んでくださった。
先生、ありがとうございます。でも、私が青くなっている理由は、ソコではないのですよ。
押入れが苦手
子ども頃、家の中でかくれんぼをすると、ほぼ見つかってしまっていたのですが、理由は、以下の図で一目瞭然。
↑↑↑ 左:押入れ内側から / 右:外から見たら・・
狭いところ、暗いところが大の苦手なのに、押入れに隠れ、
でも怖いので少~しふすまを開けてしまうから。
完全に閉めてしまうと、暗闇が無限に広がっていく気がして、重力もわからなくなりそうで怖いし、
かと言って、明るさで狭さを実感すると、呼吸できなくなりそうな気がして怖いし、
「もういっそのこと、早く見つけて!」
という気持ちに、段々となってしまうのです。(押入れに隠れなきゃいいのに。)
MRIは恐怖の狭さ
MRI検査:強力な磁石でできた筒の中に入り、磁気の力を利用して体の臓器や血管を撮影する検査。
下の写真をご覧ください!見よこの狭さ!人間の体ギリギリしか空間がありませんよ。
呼吸する空気ちょっとしか入らないんじゃないか?って、
不足して酸欠になるんじゃないか?とか思いませんか??
別件で約20年前にもMRI検査を受けたことがある私。
うかつにも、中で目を開けてしまい・・・
かっ…顔のすぐ前に壁がある。息がかかりそうなところに壁がっ!
狭い 狭い 狭い 狭いーー!
迫りくる狭さの恐怖。なんか息が苦しくなってきた気がする。
このまま、私が中に入ってるの忘れて、みんなどこか行っちゃったらどうしよう。
出してーー!ってドンドンしても、聞こえないよねー
加えて、カンカンカンカン…大音量!
ひたすら恐怖に耐え、永遠にも思えた20分を経て、結果は「異常なし」。
「もう2度とMRIはごめんだ!!」と思っていたのに~。
「実は、MRI苦手なんです。今、オープン型(狭くない!)もありますよね?」と期待を込めて尋ねてみると、
「あら?狭いところ苦手ですか~。うちはトンネル型(上の写真)なんですよ。
でも、以前受けられたのなら、大丈夫!」
いえ、先生、決して「大丈夫」ではなかったのですが(-_-;)
いざ!MRI検査へ
「おことわりします!」という勇気もなく、結局MRI検査を受けることに。
磁気の力を利用するMRIならではの、注意点が書かれた用紙を渡されます。
心臓ペースメーカー利用しているか?
体内にクリップやボルトなど入っているか?入墨は?・・・
もう、何を聞かれてるんだかわからない項目も。
アクセサリーや、下着の金属などが検査時にダメなのは、何となくわかるのですが、
なんとお化粧品にも注意が必要!(マスカラ・アイライン・アイブロウ・アイシャドウ等は磁性体が含まれているものがあるのだそうです。)
カラーコンタクトレンズも、材質的に金属が使われている場合があるので、検査時は✖。
そして、注意事項の中に、「ヒートテック」の文字も!
ヒートテックなどの機能性肌着は、MRI検査中体内から出る水蒸気(体温上昇するため)を吸水するので、
通常の衣類より湿り、誘導電流が流れ、火傷が起こりやすくなるのだそうです。
さて、いよいよ当日。
もちろんノー金属、ノーヒートテック、ノーメイク(Σ(゚д゚lll))で、狭いとこ苦手以外は「完璧!」
そして、青ざめている私を出迎えてくださったのは、まぁ、なんとも爽やか好青年ではありませんか。(検査技師さんです)
この、とんでもなく緊張する恐怖のMRIの前には、ただのイケメンではなく、癒し効果ありの爽やか好青年がピッタリだわ。大正解だわ!
なんて思いつつ、金属等について最終確認を受けます。
最後の質問「狭いところが苦手ですか?」
「はい・・・いや、大丈夫です!」←好青年効果(と言うより、ほぼ息子のような人に弱音は吐けない。)
冷や汗をかきながら「竹内まりや」を聴く
あぁ、よみがえる約20年前の恐怖!と思っている中、技師さんが渡してくれたのは、「連絡ブザー」
「これを押してもらったら、外に聞こえますからね。押してみますか?(もちろん押してみる)はい、大丈夫ですよ。」
おぉ!助かった~。これで、忘れられることもないし、これさえあれば大丈夫だ~!
一気に広がる安堵感。お兄さん、ありがとう!(標準装備)
そして、「音が大きいので、ヘッドホンつけますね~。」と技師さん。
聞こえてきたのは、「竹内まりや」。
おぉ、おばちゃんアラフィフなんで、そのチョイス?もしかして?お兄さんホントに好青年だよ~!!(多分偶然)
竹内 まりや feat. 山下 達郎 (Takeuchi Mariya) - 家に帰ろう ~マイ・スイート・ホーム~ (Uchi ni Kaerou ~My Sweet Home~)
そして、検査スタート。
大きい音で時々かき消されるものの、そこは歌詞まで暗記してますから!(古い記憶は残っている(;'∀'))
ブザーを握りしめ、ひとりカラオケ状態で、約20分を乗り切ることができたのでした。(もちろん、目は開けない!)
20年も経てば、検査もぐっと快適になっているのですね。
でも、やっぱり、もう2度とMRIはごめんだけれど。
検査の結果は、「異常なし」
あんな恐怖と闘ったというのに(そして懐も寒々しくなったのに)何にもないんかい!
と一瞬思ったけれど、何にもないなんて、ありがたいことなのでした。
ほんさき
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