我が家は高齢化の進む古い「新興住宅地」の一角。
まあまあ交通の便が良い所なので、徐々に建替えも進み、最近は、若い世帯もちらほら見かけるようになってきた。
赤ちゃんの声は癒される
近所に、赤ちゃんのいるご家族が引っ越してこられたのは、1年ほど前。
耳をそばだてているわけではないけれど、台所の窓を開けていると、赤ちゃんの声が聞こえる時がある。
赤ちゃんの声は、たとえ泣き声でも「癒し」そのものだな~と思う。
泣かれている親御さんにしてみれば「こっちが泣きたいわ~」と言いたいくらい大変だと思うけれど、
育児に責任のない近所のおばちゃんとしては、大泣きしていてもほっこりしてしまう。
引越してこられた当初は、かすかに聞こえていた泣き声も、少しずつ力強くなり、
泣き声ばかりだったのが、やがて「あーあー♡」「うーうー♪」と声が聞こえ出し、
日々、こっそり成長を見守っているような気分を堪能させてもらっている。
長男とお隣さん
私が越してきた20年程前、ご近所は皆自分の親世代以上ばかり。
組内に小さな子どものいる世帯はなく、ご近所さんの中には、少々子どもが苦手風の方もいて、
泣き声にも庭で遊ぶ声にも気を遣った。
けれども、我が家のお隣さんは、威勢のいいおじいさんと、ニコニコしたおばあさんご夫婦で、
顔を合わせれば「子どもの声が聞こえると、幸せな気分になるよ~。」と言ってくださっていた。
ある日、つかまり立ちできるようになっていた長男は、いつものようにお隣さん側の窓枠につかまり、
窓から何とか顔をのぞかせ、外の景色を眺めていた。
いつになく、おしりフリフリで楽しそうな後ろ姿。
何を見ているのかと近づいて、外を見ると、お隣のお庭に大きなクマのぬいぐるみ出現!
お隣さんは、ご夫婦で大きなぬいぐるみを抱えて、長男と窓越しに遊んでくださっていた。
長男があの部屋で、時々静かにご機嫌で窓の外を眺めていたのは、どうやらいつもあんな風に遊んでくださっていたからのようで、
後に、窓越しの長男のニコニコ笑顔の写真までいただいた(^▽^)。
長男が小学生になり、1人で帰宅するようになってからも、下校すると声をかけてくださり、
暑い夏、家の鍵を忘れた長男が、庭で私の帰りを待っている時は、心配して家に招いてくださった。
小学校高学年の頃、私がヒートアップして大声で叱っていると、庭をウロウロされている音が聞こえてきた。
おかげで少し冷静になれたものの、その時は「何だか虐待かなにか疑われているみたい」と、
めんどくさい様な、何だか不愉快な様な、複雑な気持ちになったのも正直なところ。
今改めて思うと、きっとただただ心を痛めてくださっていたのだと思う。
そして、きっと私もそうする。
そんなお隣さんも、年齢を重ね、お子さんたちの近くに引っ越され、
敷地には新しい家が建ち、新しいお隣さんが来られた。
近所のおばちゃん密かにエールを送る
赤ちゃんのいるご家族と、直接お会いすることは滅多にない。
時々、自治会の掃除当番など、組内の行事で顔を合わせることがあるくらい。
本当は「時々、赤ちゃんの声が聞こえて、癒されてるんです♡」なんて言ってみたいのだけど、
「聞き耳立ててる危ない人みたいで、嫌がられるかな?」と躊躇してしまう。
「泣き声うるさいですよね(・・;)」って、別の人に言っているのを耳にしたので、
「暗に『うるさい』って言われた」なんて思われないか?とも心配してしまい、結局何も言えていない。
いつか、もし親御さんが辛そうだったら、 私がお隣さんに言っていただけたように、「子どもの声が聞こえると、幸せな気分になるんです。」
なんて言ってみたい。
泣いている朝は、「あらら、ご機嫌悪いね~」「お母さんもファイト!」と、密かにエールを送っている。
笑い声が聞こえたら、「なにして遊んでるかな~」と、勝手に楽しませてもらっている。
先ほどは、「もぉやめてぇ~♡(笑)」というお母さんの声の後に、
「ウキャキャッ♡」と、いたずらっ子の楽しそうな声が聞こえてきた(≧▽≦)。
懐かしくなって、いたずらっ子盛りだった頃の、子どもたちの写真など眺めて
「あぁ、こんなにカワイイ頃、あったわよねーーー」と思い出にひたっていたら、
「もぉ、オレの黒歴史、見ないでよ!」と二男から苦情がきてしまった。
「はいはい。こっそり見ます。」そして、高校生でもかわいいぞ。
ほんさき
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