高校3年生になり、登校できない日が続いていた二男。
最初に受診した心療内科の医師の対応は、納得のいかないものでした。
私は、迷った末、診察を2回受けただけで、転院を決意しました。
※我が家のイチ体験談であり、様々なケースの中の一事例であることをご了解の上、ご覧ください。
合わないなと感じた理由
その心療内科の医師は、私の感覚では「最悪」と思われたのですが、
「優しい」「いい先生だった」という意見があるのも事実です。
なぜ、我が子の場合はミスマッチが起きてしまったのか?
初診の後は、診断された「双極性障害2型」についての勉強と共に、
合わないと感じた理由を考える日々でした。
書かれている症状と現状が違う気がする
かかりつけ医の紹介状を持って行ったので、後日、かかりつけ医に返事が送られてきます。
(医師によっては、返事を書かない人もいるそうですが、大体は返書あります。)
かかりつけ医に話を伺いに行き、返事の内容を教えてもらうと、ちょっと驚く内容になっています。
(医師から医師への手紙なので、100%見せてもらえるとは限りません。)
「倦怠感、頭重感、下痢、腹部膨満感・・・」
確かに、そのために、朝起きられなかったり、トイレから出られなかったりしていました。
しかし、続く言葉は疑問ばかり。
「以前から多動、周囲より多動多弁を指摘されていた。思考障害、離人感、強迫行為、被害妄想、過食・・・」
「以前から周囲より多動多弁を指摘」とは?誰から??二男が自分で言ったのかしら?
元気で明るくおしゃべりな方ではあるけれど、私の認識する「多動多弁」とは違うような・・?
「強迫行為」手を何度も洗わずにはいられないとか?そんなことはないと思うんだけど・・。
むしろ小食になってしまっているし、被害妄想的な話は何も聞いたことがない。
書かれている症状と現状が、かなり違う気がします。
しかし、親には言えず、実は苦しんでいたのかもしれないし、
学校の先生や友達から見れば、何か兆候があったのかもしれない。
症状の聞き取りが不十分、症状の説明も不十分
本人に、医師にどんなことを話したのか、確認してみると、
「小さい頃は、元気で明るくお喋りだと言われていた。
小中は学校を休んだことなどなかったのに、どうして今行けないのかわからない。」
え?これが 「以前から周囲より多動多弁を指摘」になるのか?
「『人が何を考えているかわかりますか?』と聞かれたから、ハイと答えた。
何となく「怒ってるかな~」とかわかるじゃん。」
どうやらこれが、「妄想」か?
「『いつもより食べ過ぎると思いますか?』と聞かれて、ハイと答えた。
この間、カレーの時珍しくおかわり2回したから、それかな~と思って。」
え?この1回だけで「過食」??
強迫行為を恐る恐る確かめると、
「この間、鍵かけて登校した時、行きかけて不安になって1度戻ったんだよね。」
確かに、法事が重なって、鍵を任せたことがありましたよ。この1回だけで「強迫行為」?
一事が万事、二男の説明が不十分すぎです。
頭の中で考えた色々をすっとばして、ハイかイイエで答えるために、十分に伝わっていないのでは??
しかし、初診に同伴した夫によると、親への聞き取りは全くなかったとのこと。
説明の言葉足らずに加え、聞き取りも不十分で、
きちんと状況把握ができていないのではないか?と不安になります。
「合わない」と感じたのは、話す側聞く側、どちらにも問題があり、
正しく状況把握できず
診断も少し違ってしまっているためではないか?と思われました。
転院を決意した理由
念のため、高校の担任に相談し、他の先生のご意見も確認したところ、
皆さん、多動多弁も、強迫行為も全く感じないとのこと。
症状の把握が不十分で、適さない治療になっては困ると、2度目の診察時に説明を試みるも・・・
前記事のとおり、話が全く噛み合いません。
(キレ気味になるし・・。こちらもキレたけど・・。)
もしかすると、診断は「双極性障害2型」で間違いないのかもしれません。
それでも、こんなに聞き取りが不十分で、
高校生もまだまだ説明が不十分で、
医師は、親の話には耳を貸さない。
この先、相談しながら、互いに話し合いながら、治療を続けることができるのだろうか?
という不安がわいてきます。
このミスマッチは、「高校生の受診もOK」と言いつつも、
高校生の診察にあまり慣れていないせい、
そんな体制がない病院を選んでしまったせいかもしれない。
実は、医師との話の最後に、あと2つ確認したのです。
①カウンセラーなど、他に話を聞いてくださる方がいらっしゃるのですか?
②状態がさらに悪くなった時、どこか紹介される病院はありますか?
①を尋ねたとたん、医師は「ふんっ!」と鼻で笑って、言うのです。
「カウンセリングなんて、この病気には何の役にも立たないんですよ。
カウンセラーなんてね、結局は医者の言うコト聞いてやってるんだから。
最後は医者なんですよ。私がやりますよ!」
いや、できてないから聞いてんじゃん。高校生の話は聞き取れてないでしょーが。
そして、②は無茶苦茶ムカッとした顔で「ありません!」
この時、不安感は、転院の決意へと変わりました。
これは、あくまでも、素人の私個人の意見でしかありませんが、
どんなに凄腕の医師でも、1人の人間の力には限界があります。
一人で抱え込まず、互いの専門を尊重し合い、チームで取り組もうとする医師の方が、
信用できるし、尊敬できます。
公共の相談窓口を利用する
ただ「不安だな~」と感じるだけではなく、医師に直接聞いてみて、やっぱり納得いかないのなら、
早々に、新たな気持ちで、違う病院に行くのもアリだと思ったのです。
もちろん、ドクターショッピングを勧める訳ではありませんが、
最初に上手く選べなかった場合は、最初に行った病院にこだわる必要はないのではないかと思います。
一番大切なのは、受診する本人の気持ちですが、「もう、心療内科そのものがイヤ」だと言います。
「進学できなくてもイイ」とか「勉強のことはとりあえず考えない」とか、
本人にしてみれば、ありきたりの無責任な言葉を初対面の人に浴びせられ、
「気持ちが軽くなっただろ?」という顔をされるのがウンザリらしい。
(うん、その気持ちはよくわかる。)
それでも、「次は高校生の診療に慣れたところを探してみよう」と説得。
本人も、学校に行けない状況を何とかしたくて、本当は藁にもすがる思いです。
それにしても、ネット情報ではわからないし、どうやって探したものか・・・。
ネット上でウロウロしているうちに、県の相談コーナーにたどり着きました。
子どもの不登校や、心の悩み相談・・・色々ありますが、そのうちの一つに電話で相談してみることに。
ここは、包み隠さず、あったこと全部話します。
「・・・そう言うわけで、高校生に合う心療内科を探しているんです。」
公共機関なので、特定の病院の紹介はできませんが、
住んでいるところの近くから、思春期外来のある病院をピックアップして教えてくださいました。
10カ所以上の中から、場所、時間的に通院できるところを選び、片っ端から電話します。
「希望が多くて、なかなか予約が取れないと思いますが・・・」と、県の方が心配してくださったとおり、
「1か月先」とか、「現在新規は受付できない」とか・・。
そして、「何曜日でも何時でも合わせるので、お願いします」とお願いして、ようやく1カ所予約をゲット。
学校に全く行けなくなって約1か月後、現在の心療内科を受診することができ、
その1週間後からは、登校を再開したのでした。
ほんさき
↓ にほんブログ村に参加しています。
★こんな記事も書いています★