暖かくなる予報が外れてずい分肌寒かった3月1日、次男の高校の卒業式でした。
正直、どうなることかと思っていたのです。
オミクロン株の流行も、次男本人の体調面も、
「無事に卒業式を迎えることができたなんて夢のよう。」と思うほど。
簡略化された式での挨拶の中で、幾度も幾度もその言葉が出ます。
「思いもよらなかった、新型コロナウイルス感染症の流行」
学校にも慣れて、受験はちょっと先で、
「高校2年生が一番楽しいかも!楽しみ!」なんて言っていた1年生の春、突然の休校。
文化祭、体育祭、修学旅行・・あらゆる学校行事が中止になり、
部活も、友達と遊びに行くことも自粛を求められ、
昼食時も、休み時間も放課後も、友達とワイワイ語らうことは禁止。
そして、静かに2年間が過ぎ、
静かな卒業式、静かなホームルーム。
「元気で賑やかであればいい」というわけではないけれど、
安堵と共に、切ない気持ちにもなったのでした。
ちょっと前のはてなの「お題」に、「現時点での今年の漢字」がありました。
記事を準備していたのだけれど、やっぱり「祝卒業」の時に書きたくなって、今日にしました。
現時点での今年の漢字は、暗いニュースが多いからこそ、希望を込めて「光」。
back number の「水平線」という歌を、街中でふと耳にしました。
この曲は、コロナ禍に開催中止となった2020年のインターハイを目指していた、
高校生たちへ向けて作られたものなのだそう。
50過ぎのおばちゃんの私ですが、胸が震えました。
歌詞はこちらから↓↓↓
back number 水平線 歌詞 - 歌ネット
清水依与吏は楽曲の公開にあたり、
「費やし重ねてきたものを発揮する場所を失くす事は、
仕方ないから、とか、悲しいのは自分だけじゃないから、などの言葉で到底納得出来るものではありません。選手達と運営の生徒達に向け、何か出来る事はないかと相談を受けた時、
長い時間自分達の中にあるモヤモヤの正体と、
これから何をすべきなのかが分かった気がしました。」とコメントを寄せた。
(引用:ウィキペディア(Wikipedia))
インターハイに限らず、あらゆる場面、何気ない日常の中で、
いわゆる普通の高校生たちも、なにかと我慢せざるを得ない日々でした。
名前もつかない、さしたる内容もない、何でもないささいなやりとりや、
ともに同じ空間で過ごす、キラキラした若い時間。
学校行事よりも、そんな日常を失って、呆然とした子どもたちも多かったかもしれないと思います。
「水平線」に描かれる人は、今どきの子ども達らしく、正しく優しい。
誰が悪いのでもない、誰を責めることもできない、この感染症の流行の中で、
それゆえに痛みを抱えてしまうように感じます。
立場が違えば、見る目が変われば、「正しさ」はいくつもあって、
誰かの喜びの陰で、誰かが涙を流し、
答えが出ずに苦しい、その若々しい気持ちが、
おばちゃんの私から見れば、すがすがしくもあります。
「我慢した分、きっといいことがあるよ」
「この経験が、必ず生かせる」
なんて言わないけれど、
何もなかったように感じた高校生活、
悔しかったり、苦しかったり、寂しかったり、
悩んだり、迷ったりした日々は、
歳を重ねて、振り返ると、キラキラしていると思う。
卒業したみんな、その「光」を見ると、私も思う。
高校卒業を迎えたみなさん、そして次男、卒業おめでとう。
ほんさき
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